居酒屋やめます      ~ぱわふるヒロコのblog~

100年先まで愛されるお店をつくりたいのです。

四十路女の「白い巨塔」

こんにちは。

久々にドラマ白い巨塔を見ました。

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懐かしい、、
素晴らしき医療ドラマです。
当時は20代で営業としてバリバリ働いていたころでした。

営業成績も良く、正直周りとうまくやっていこうなんて
思ってもいなかった頃。

「部長だろうが何だろうが、成績あげる者の方が認められて当然」
と、かなり生意気盛りでした。

「あの人と仕事したくない」という噂まで耳に入ってきたくらいです。
社内の人間関係は最悪と言ってよかったくらいです。

あの頃に映った白い巨塔の野心家 財前教授は
やり方は汚かったにせよ、第一外科の教授まで這い上がった事を
下剋上、かっけー」となんて思っていたと思います。
そんな風に当時は思っていましたから。


あ、この辺からは白い巨塔を見ていないとわからないかもです。

同期の里見助教授は真逆で研究熱心で患者想い、
役職や組織などに、てんで興味のない優秀な医者。
いわゆる「良いお医者様」
キャラはだいぶ違うかもですが、ドクターXに近いかも。。なんて。

まあ、結局財前教授は医療裁判で負け、
さらに癌の権威でありながら、自らが癌に侵され永眠してしまうのですが
これも、自信過剰になりすぎて、周りを見下していた因果だったのでしょうか
間違いに気づくことが出来なかった、認めようとしなかった
教授という名の椅子に胡坐をかいていたんですね

この歳になって見ると、財前教授の気持ちもわかります。
もっともっと上に行きたい。
上ばかり見てしまい、身近なものに目を向けることが出来なくなっていた。
そして、何をすべき職業なのかまで見失っていきます。

権力を持つと人は変わりがちです。
というより周りの人の気持ちが理解できなくなっていきます。
だって自分が偉くて正しいと思っているから。

そして、学会出張にてアウシュビッツ収容所を見学に行くシーンがあるのですが
そこで囚人の運命の分かれ道となる線路を見ます。

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地獄への線路

あまり書きたくはないですが
片方は労働に耐えられなそうな女子供・老人・病人
もう片方は労働に耐えられそうな男性がメイン
前者は、そのままガス室行きです。

ですが、労働に耐えるといっても地獄のような扱いを受け
多くの囚人が死んでいった、、

つまり、どちらに行っても地獄という事なんです。

このシーンは、今見て重く受け止めることが出来ました。

財前教授は、すでにこの岐路に立っていたんです。
自分でも気づいていなかったですが。

嫌だ、、、こんな風になりたくない。。。。

大きな問題が起きても
「何も問題ない」と部下や患者を突っぱねていたこと。

それも人の生死にかかわる問題です。

偉そうにいきっていましたが、
これは問題から逃げているだけという事にすぎません
、、、と今の私は感じ取りました。
弱いんですよね、結局は。

優秀なのに、もろく、逃げる人だというイメージでした。

片や、里見助教授は問題から決して逃げず
自分の進退を気にせず、自分が正しいと思う事を突き通した。

のちに結果として内科部長にまで昇進します。
※ドラマではやっていなかったですが

財前教授が、恩師(最後は敵対して汚い手で蹴散らしましたが)と
ワインを開けようとしたときの恩師の言葉

ラベルだけの粗悪品には金を1円も払いたくない

この言葉がズッシリ来ました。

表向きは非常に高級なワイン。
ですが、中身は???
そこに気づいてほしくて言った恩師の言葉だったと思います。


非常に重い言葉だった。
営業やっていた頃の私も若いくせに役職はありましたが、中身がクソでした。

財前教授は昔の私。
中身が粗悪品のワインのようでした。
こんな風に映っていたのかも、、と思うと
その頃の仲間に申し訳ない気持ちになります。


今は里見助教授のように、自分の信念を信じ
それに向かって突き進んでいるつもりです。

自分は何の仕事をしているのか
使命は何かを決して見失わないように。

そのおかげで、沢山の人に助けてもらえるようになりました。
まだまだではありますが、
相手に感謝をするようになれました。


基本的にお客様第一で考えています。

そこに反することは今でも絶対に許しません。
頑固と言われてもよい。
私は偉い人たちに称賛されたいわけではなく
今、身近にいる人に感謝されたい。

その輪が広がっていけば良いと思います。


白い巨塔、、、
医療ドラマではありましたが
人間模様が非常に細かく描かれた素晴らしいドラマでした。


長くなりましたが
今日はここまでです☆彡